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ロイヤルティ料率算定にあたっての留意事項 | 押方移転価格

ロイヤリティ 料率 

特許技術や商業機密、顧客リストやマーケティング活動の成果など、収益獲得に貢献する目に見えない資産を無形資産といいます。

日本本社が保有する無形資産を海外子会社が使用した場合、海外子会社はその対価としてロイヤルティやライセンス料を支払う必要があります。このロイヤルティ料率をどの水準にするのかは見解の相違が起きやすい問題です。

日本本社と日本の税務当局の見解の相違だけでなく、ロイヤルティを支払う海外子会社側の税務当局が損金性を否定してくる可能性が高い項目でもあります。一部の新興国においては「〇%以上のロイヤルティは一律に認めない」という不文律がある場合もありますので、ロイヤルティ料率を決定する際は総合的な判断が必要になります。

ロイヤリティの独立企業間価格算定方法

海外子会社との無形資産取引(ロイヤリティの受け払い)も移転価格税制の適用対象ですので、棚卸資産取引と同様に、認められた独立企業間価格算定方法の中から最適な方法を選択することになります。

<ロイヤリティ料率の独立企業間価格算定方法>

独立価格比準法(に準ずる方法)と同等の方法 (独立取引比準法(CUT法)と呼ばれることもある)
再販売価格基準法(に準ずる方法)と同等の方法
原価基準法(に準ずる方法)と同等の方法
取引単位営業利益法(に準ずる方法)と同等の方法
利益分割法(に準ずる方法)と同等の方法
※「同等の方法」とは棚卸資産取引以外に適用する場合に使用する文言です。

取引単位営業利益法に準ずる方法と同等の方法が使いやすい

理論的には上記の方法がありますが、実務上の選択肢としては、取引単位営業利益法に準ずる方法と同等の方法が最も使いやすいと思います。この方法はロイヤリティを支払った後の海外子会社の営業利益率を比較対象企業と比較することにより、間接的にロイヤリティ料率の妥当性を説明する方法です。

ロイヤリティは法形式上は特許使用許諾契約等に基づいて支払われますが、実態を考えてみると、無形資産を保有していない基本的活動のみを行う企業よりも高い利益を上げている部分(超過利益)を回収しているものと考えられます。つまりロイヤリティを支払った後は、基本的活動のみを行う企業と同水準の利益率になっているはずです。

例えば、海外子会社のロイヤリティ支払前の営業利益率が9%で、3%のロイヤリティを支払った結果、最終的な営業利益率が6%になったとします。そしてこの海外子会社の比較対象企業として無形資産を保有していない基本的活動のみを行っている企業を選定し、その営業利益率のレンジが3%~7%だったとします。

この場合、ロイヤリティ支払後の営業利益率が独立企業間価格レンジ内に収まっていますので、3%のロイヤリティ料率は独立企業間価格だったと説明できるということです。

データベース等を使用する方法も考えられる

ロイヤリティ料率を決定するための選択肢として、ライセンス料率を収録したデータベース等から類似取引の料率をもってくる方法も考えられます。

この場合は独立価格比準法と同等の方法ということになりますが、そもそも無形資産というものは類似するものがないからこそ価値があるものですので、類似する取引を見つけてくることは困難である場合が多いです。

ですが日本本社が代理店など資本関係のない第三者からライセンス料等の名目で無形資産の対価を受け取っている場合は、その料率を基準にすることは考えられます。

専門家を交えて慎重に判断すべき

いずれにせよロイヤリティ料率の決定は難しい問題です。日本本社側での移転価格リスクや寄付金認定リスクだけでなく、海外子会社側の損金算入の可否、源泉徴収の要否とそれにともなう外国税額控除、料率を変更する場合のルール設定なども検討する必要があります。専門家を交えて慎重に判断することをお勧めします。

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