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利益bとは | 押方移転価格会計事務所
- 2024.03.25
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OECDは第一の柱と呼ばれる新しい国際課税ルールにおいて、利益aと利益bという新しい課税所得の導入を検討しています。
利益aとは、巨大IT企業などを念頭にしたもので、販売拠点などの恒久的施設(PE)をもたずに売上・利益を上げている国(市場国)に一定の課税権を与えるものです。
具体的には、巨大IT企業等の営業利益率が10%を超えた部分の25%を売上高比例で市場国に配分する方針です。
これは「PEなければ課税なし」という大原則の例外といえるもので、これまでにない国際課税ルールです。
利益aは当初は全世界売上200億ユーロ超の企業グループに導入される予定ですが、将来的には100億ユーロまで引き下げられる可能性があります。
対して利益bとは、国外関連者から商品を仕入れている企業の業務が基本的な販売・マーケティング活動に留まる場合、あらかじめ決められた範囲の利益率によって所得を算定するものです。
執行能力の低い税務当局の中にはマンパワーやデータの利用可能性に問題を抱えている場合があり、そのような国の移転価格紛争を減らすことが狙いといわれています。
これは既存の独立企業間原則から逸脱しない範囲で行われるものであり、移転価格課税の簡素化を図るものとされています。
<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)
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