1. HOME
  2. 移転価格お役立ち情報
  3. ピックアップ記事,移転価格文書化
  4. 監査法人からローカルファイルの提出を求められることがある | 押方移転価格

押方移転価格会計事務所の移転価格お役立ち情報

監査法人からローカルファイルの提出を求められることがある | 押方移転価格

ヨーロッパやアジアにある海外子会社の監査法人からローカルファイルの提出を求められたという話を聞くことがあります。

監査法人は決算書の監査が仕事であり、追徴税を課す権限はもっていませんが、どのような理由があるのでしょうか。

文書化義務を順守しているかどうか

まず移転価格文書化ルールへの対応状況を確認している可能性があります。

親子間取引額などが現地の文書化基準に達している場合、決められた期日までにローカルファイル等を作成しなければなりません。

法律で決められた文書を整備しているかどうかという税務に関するコンプライアンス(法令順守)の状況、言い換えれば税務に関する内部統制の整備状況を確認しているのかもしれません。

不確実な税務ポジション

それ以上に重要な監査項目として、不確実な税務ポジション(Uncertain Tax Positions : UTP)というものがあります。

これは十分な知識を持つ税務調査官が調査した場合に追徴課税を受ける可能性が高いと判断したのであれば、その追加的税務負債をオンバランスするというルールで、IFRS(国際会計基準)と米国会計基準(US-GAAP)において既に導入されているものです。

調査官の「見落とし」はない

UTPは調査官が完全な知識と調査に必要な情報を持ち、見落とす可能性がないという前提で追徴リスクを自ら開示させるという強烈なルールです。

税務訴訟など他の不確実な項目もUTPとしての検証対象ですが、やはり金額的重要性が高い移転価格がメインです。

移転価格調査を受けたと仮定した場合の追徴見込額を「最も可能性の高い額」または「期待値」として算出し、加算税等を含めてオンバランスし、監査法人のチェックを受ける必要があります。

移転価格課税による追徴リスクが低ければオンバランスの必要はありませんが、ローカルファイルがなければ監査法人もその判断ができない可能性があります。

現在の日本の会計基準にはないルール

UTPは現在の日本の会計基準には規定されていませんので、期末時点において移転価格調査が進行中で多額の追徴課税が濃厚であっても、更正通知が送られてくるまで(≒追徴税額が確定するまで)は、オンバランスも偶発債務としての注記もしないという実務慣行になっています。

とはいえ日本の会計基準はIFRSに近づいていますので、日本においてもどこかのタイミングで導入されるかもしれません。

将来のことはわかりませんが、税務当局だけでなく監査法人からローカルファイルの提出を求められる可能性もあるということは知っておきましょう。

「移転価格対応に失敗したくない人が最初に読む本」
個別相談付き移転価格入門セミナー
【記事数300以上】移転価格お役立ち情報一覧
移転価格文書化コンサル専門-押方移転価格会計事務所TOP

あわせて読みたい記事

カテゴリー

移転価格・海外寄付金に関する最新情報を無料配信中! 無料メールマガジン ぜひご登録ください! 移転価格文書のテンプレートを無料プレゼント! 今すぐ配信登録はこちら
  • お電話でのお問い合わせ

    移転・海外寄付金のことご相談下さい TEL:06-6484-6280受付時間/9:00~17:00

  • メールでのお問い合わせ
    お問い合わせ