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外国関係会社の判定基準が「50%超の株式保有の連鎖」に変更 | 押方移転価格

外国関係会社 タックスヘイブン

外国子会社合算税制(タックスヘイブン対策税制)の改正トピックの続きです。

この記事をご覧になる前に 「一定の航空機リース業は事業基準を満たすこととされた理由」「別表17(3)が不要になる代わりに推定規定が創設」「特定外国関係会社に該当すれば租税負担割合が20%以上でも合算対象」「タックスヘイブン税制改正後もトリガー税率は適用免除基準として事実上存続」「経済活動基準を満たす場合でも受動的所得は合算する理由」もぜひご一読下さい。 

外国関係会社とは

外国関係会社とは簡単にいうと、日本資本が50%超、あるいは日本資本により実質支配されている外国企業のことです。

外国関係者会社に該当すれば外国子会社合算税制の適用を受ける可能性がありますので、次のステップとして経済活動基準や租税負担割合の検証が必要となります。

「日本資本が50%超」という要件ですが、自社(日本企業)が外国企業の株式を直接50%超保有している場合(つまり海外子会社)が最も単純なパターンです。

その他にも自社が30%、他の日本企業が30%保有している外国企業や、自社が30%、日本の居住者(個人)が30%保有している外国企業も日本資本が50%超ですので外国関係会社に該当します。

少し話がそれますが外国子会社合算税制は個人にも適用されます。合算することになった場合は対象金額を雑所得として個人の所得に合算します。

これは個人が低税率国などにペーパーカンパニーを作ることによる課税逃れを防止することが目的です。

間接保有の場合の計算方法が変更

話を戻して「日本資本50%超」の判定ですが、平成29年度の税制改正により間接保有の場合の計算方法が「掛け算方式」から「50%超の保有の連鎖方式」に変更されました。

日本企業が外国企業Aの株式を80%保有していて、外国企業Aが外国企業Bの株式を60%しているケースでは、

・掛け算方式
⇒外国企業Bの日本資本は48%(=80%×60%)

・50%超の保有の連鎖方式
⇒外国企業Aに対する株式保有割合が50%超(連鎖している)であるため外国企業Bの日本資本は60%

となり、

日本企業が外国企業Cの株式を40%保有していて、外国企業Cが外国企業Dの株式を60%しているケースでは、

・掛け算方式
⇒外国企業Dの日本資本は24%(=40%×60%)

・50%超の保有の連鎖方式
⇒外国企業Cに対する株式保有割合が50%以下(連鎖していない)であるため外国企業Dの日本資本は0%

となります。

改正の理由

上記改正の理由ですが、日本企業と外国企業Aが50:50の合弁で外国企業Bを設立したとして、その外国企業Aが上場企業のケースで考えるとわかりやすいです。

外国企業Aの株主に日本企業あるいは日本の居住者(個人)が0.001%いる場合、外国企業Bの判定を掛け算方式で行うと、直接保有50%+間接保有0.001%×50%⇒50%超となり外国関係会社に該当することになります。

ですが上場企業の株主の居住地を随時把握することは非現実的です。

その点「50%超の保有の連鎖方式」であれば外国企業Bの日本資本は50%(ちょうど)となり、外国関係会社に該当せず所得の合算は不要となります。

このように税制改正には意図や理由がありますので、単に「AがBになった」「CがDになった」と表面を追いかけるのでなく、その意図・理由を理解しておくことが重要だと思います。

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