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外外取引は無形資産のロイヤリティやグループ内役務提供に注意が必要 | 押方移転価格

外外取引 out-out 移転価格

海外子会社が現地で原材料を調達し、製造した製品を現地の企業(多くは日系企業の子会社)に直接販売する取引を外-外取引(Out-Out取引)といいます。

外-外取引の場合、原材料や製品の親子間貿易はありませんので、移転価格税制は関係ないように思うかもしれません。

しかし海外子会社が製造活動を行うためには、日本本社から特許技術等の製造ノウハウが公開されているはずです。

また海外子会社の販売先が日系企業の子会社の場合は、製品の仕様や価格、納期について親会社同士で話がついている場合があり、これは子会社の販売・マーケティング活動を親会社が代行していることになります。

このような場合、海外子会社は実質的には日本本社の海外工場というべき存在で、親会社からの指示通りに製品を作って納品しているだけということになります。

棚卸資産取引はなくとも、無形資産取引と役務提供取引はある

このような基本的活動のみを行う海外子会社の利益率が高い場合、税務当局は親子間取引を通じて海外子会社への所得移転が起きているという疑いを持つ可能性があります。

親子間で棚卸資産取引は行われていませんが、無形資産のロイヤリティの回収もれ(回収不足)やグループ内役務提供の対価の回収もれ(回収不足)を指摘される可能性があるということです。

ロイヤリティを設定する場合、名目を「特許権の使用料」と限定するのではなく、広く無形資産全体(製造ノウハウや販売・マーケティング機能など)の使用料として、対象となる外-外取引全体からロイヤリティを徴収するようにしましょう。

ロイヤリティ料率は自動車部品業界では3~5%といわれることもありますが、それはあくまで目安であり、収益性(将来キャッシュフローなど)や技術の高度さを勘案して総合的に判断するしかありません。

契約書を結んだ上で一定のロイヤリティを徴収し、さらにローカルファイルにおいて、ロイヤリティ支払い後の営業利益率が独立企業間価格レンジ内に収まっているかどうかを検証しておくことが重要です。

これは海外子会社は基本的活動のみを行う法人であるため、(ロイヤリティ支払い後の)営業利益率は、同じく基本的活動のみを行っている比較対象企業の営業利益率の水準とそれほど変わらないはずだという理屈です。

但し海外子会社サイドでどこまで損金になるかは不透明です。ロイヤリティ料率が高くなるほど現地で認められにくくなりますので、バランスをどのように取るのかは判断のしどころです。

役務提供の対価を回収しているか

海外子会社に製品図面の設計などの役務提供を行っている場合は、十分な役務提供料を回収しているかどうかもチェックポイントです。

役務提供料は、原価基準法(に準ずる方法と同等の方法)で対価を設定することが一般的です。

2018年の移転価格事務運営要領の改正で、中核的事業(本業)に該当しない低付加価値なグループ内役務提供については、かかったコストに5%マークアップした金額をもって独立企業間価格とするというルールができました。

これを踏まえた上で今回のケースを考えると、製品図面の設計業務は中核的事業に該当する役務提供ですので、常識で判断すると5%以上のマークアップは必要でしょう。

外-外取引は今後も増える

為替リスク回避や現調化の流れなどによって、外ー外取引は今後も増えていくと思います。

親子間の棚卸資産取引がないからといって移転価格税制は関係ないと判断しないように注意しましょう。

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