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海外子会社との取引価格の妥当性の説明方法 | 押方移転価格会計事務所

海外子会社 取引額 妥当性 

移転価格の問題が生じると聞いたけれど・・

海外子会社をお持ちの企業の方は、「移転価格税制」という言葉をお聞きになったことがあるかもしれません。海外子会社との取引を妥当な価格で行わないと、追加で税金を取られてしまうという税制です。

例えば、マレーシアに子会社を持つタオルの製造メーカーがあるとします。そして通常、タオル1枚当たり100円の利益をとって販売しているとします。このタオルメーカーがマレーシアの子会社に対してだけは、1枚当たり5円の利益で販売したとすると、どのような問題が起きるでしょうか。

1万枚販売した場合、通常であれば100万円の利益を取れるところが、5万円しか利益が出ないことになり、結果として日本政府に納める税金が少なくなってしまいます。

これが日本国内の子会社であれば、その子会社は商品を安く買った分利益が出やすくなり、子会社が税金を納める確率が高くなりますが、海外子会社の場合は海外の政府に税金を納めることになり、日本の税収が増えることはありません。

親子間取引により利益が国外に移転し、税収がダウンすることを防ぐためのルールが移転価格税制です。子会社なので販売価格を自由にコントロールできるだろうという疑いの下、子会社との取引価格を妥当な価格(=通常の販売価格)で行うことを求めるルールです。

今回のケースであれば、「あるべき利益は100万円である」とみなして税金を再計算することになります。このみなし計算のことを推定課税と呼び、多くの海外進出企業がこの推定課税の適用を受けて、多額の追徴税を支払っています。

ちなみに移転価格税制は1年だけでなく、過去7年間さかのぼって追徴することができます。1年間の取引金額は大きくなくても6年間の累計であれば、数千万~1億円以上の追徴になっても不思議はありません。

商品が何種類もある場合、どうやって計算するのか

無題[1]

上記のような単純な例の場合、「実際の利益は5万円」「あるべき利益は100万円」とすぐにわかりますが、実際は多くの種類の製品を販売していることが普通です。

タオル以外にも、バスタオル、フェイスタオル、ハンカチ、手ぬぐい、などを扱っており、素材やサイズ、デザインもいろいろあるとなると、子会社との取引が何百種類もの製品に及ぶことも考えられます。また同じ製品であっても数量によって単価が変わることも自然です。

このような場合は、一般的にマレーシアの子会社の営業利益率に着目することにより販売価格の妥当性を検証します。マレーシア国内で同じような製品を取り扱っている企業を探してきて、その営業利益率と子会社の営業利益率を比較するのです。

比較対象となる企業は1社ではなく、複数の会社が選定されます。仮にそれらの企業の営業利益率が3%~6%であり、子会社の営業利益率が4%であるとすると、「利益率レンジ内に収まっているので取引価格は妥当である」と説明するのです。

そして、この一連の説明を書面として残すことを文書化といいます。海外に子会社を持つ企業は、税務当局から文書化資料の提出を求められた際には遅滞なく提出しなければなりません。提出できなければ、税務当局はマレーシアの企業のデータベースを使って「あるべき営業利益率」を算出し、推定課税を行うことができます。

海外に子会社を持つ企業は、子会社との取引価格の妥当性を説明するための文書を事前に準備し、不測の追徴課税を回避しましょう。

関連記事:「文書化は中堅企業がとれる唯一の移転価格対抗手段」

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