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製造機能と製造販売機能は少し違う | 押方移転価格会計事務所

移転価格 製造販売

ローカルファイルに機能リスク分析という項目があります。日本本社と海外子会社それぞれの果たしている機能や負っているリスクを分析して記載する部分です。

日系企業がアジアなどに製造子会社を作った場合、当然ながらその海外子会社は製造機能を有していますが、純粋な製造機能と製造販売機能には違いがあります。

これは海外子会社の比較対象企業を選定する際に考慮するポイントのひとつです。

販売部門を抱えているかどうか

販売機能をもっているかどうかの違いですが、どんな会社も販売せずに存続できませんので、売上自体はたちます。

ただその売上が日本本社から与えられた生産計画通りに生産して納めているだけであれば販売機能をもっているとは言い難いです。

この場合その子会社は、実質的には日本本社の海外工場といえます。

山口県に山口工場があって、タイにタイ工場があるというイメージです。とはいえ別法人なので移転価格税制への対応が必要になります。

全量が日本本社への直接販売でなくとも、日本本社の指示通りに日系大手の現地法人などに収めているだけであれば、この場合も販売機能をもっているとはいえないでしょう。

販売機能をもっているということは、しかるべき営業部隊をそろえて営業目標をもち、組織的に営業マーケティング活動を行っているということです。

販売活動費に差が出るはず

海外子会社が販売機能を果たしているのであれば相応の販売活動費が発生しますので、販売機能を果たしていない場合よりも相対的に粗利益率を高くする必要があります。そうしないとビジネスにならないからです。

ローカルファイルにおいて原価基準法(粗利益率比較)を採用しているのであれば、比較対象企業は製造機能と販売機能の両方をもっている企業の中から選ぶべきです。

一方、取引単位営業利益法の場合は、

・販売機能を果たしている⇒販売費用が多くかかる⇒粗利益が多く必要⇒一定の営業利益を確保

・販売機能を果たしていない⇒販売費用はあまりかからない⇒粗利益はそれほど必要ない⇒営業利益は一定水準に落ち着く

というように、販売機能面の差異が営業利益段階ではある程度は調整されていると考えることもできます。

コミッションやロイヤリティの検討要素でもある

海外子会社が販売機能を有しているかどうかは、比較対象企業の選定時だけでなく、コミッションやロイヤリティの収受の際にも考慮すべき事項です。

日本本社がとってきた顧客を付けてあげたという理由で売上の数パーセントのコミッションをとっている例がありますが、これは海外子会社が販売機能を有しておらず、日本本社が代替したことへの対価と整理できます。

仮にこれが海外子会社が販売機能を発揮した結果として自力開拓したものであれば、海外子会社に帰属すべき利益ですのでコミッションを取る理由がありません。

それに対して製造ノウハウの対価として売上の数パーセントのロイヤリティを受け取っているのであれば、海外子会社が自力開拓した顧客への販売であってもロイヤリティを受け取るべきです。

いろいろと派生する論点もありますので、現地製造子会社が製造機能のみなのか販売機能も有しているのかは、一度検証されることをお勧めします。

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