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海外進出企業は、国際税務に関する情報収集力を強化する必要がある | 押方移転価格

国際税務 情報収集

国税庁のレポートによると海外進出企業の数は平成16年の時点で約15000社だったのが、平成25年時点では約24000社まで増加しています。平成29年の現時点では26000~27000社は海外に進出しているでしょう。

21世紀に入ってから海外に進出した企業の多くは大企業ではなく中堅・中小企業です。中堅・中小企業も国際税務への対応が必要ということですが、税金を徴収する側の立場からみると、中堅・中小企業や個人が「国際的な課税逃れ」を行うことを防がなければならないということです。

税務当局は情報弱者

積極的に海外でビジネスを行っている企業は、社内・社外のネットワークを通じて世界中の税制について多くの情報を入手することができます。そのようなグローバル企業と比べると、税務当局は情報弱者です。国内のことであればかなりの精度で捕捉できますが、海外となると途端に情報収集力が弱くなります。

この「情報力の差」を利用して積極的に税額を低くしようと考える企業も出てきます。ありていな言い方をすると、「海外なら少々のことはバレないだろう」ということです。

例えば日本で開発した知的財産権を海外に安く販売し、回り回ってタックスヘイブン国にある社長の奥さんが経営する会社が多額のロイヤルティ収入を得ているかもしれません。中小企業の場合、オーナー社長がその気になればあっさり実行できてしまうでしょう。

国際的な資金の流れを捕捉するための施策を強化

企業との情報較差を埋めるための制度も整備されてきています。ひとつは国外送金等調書です。これは100万円以上の海外への送金(または海外からの入金)について、氏名や銀行口座を税務署に報告することを金融機関に義務づけたものです。

調書の枚数が年々増えている(平成16年310万枚⇒平成25年630万枚)ことからも国際取引が活発化していることがわかります。

これに加えて今後は、金融機関から非居住者(個人・法人)の金融口座情報(氏名、住所、口座残高、利子・配当の受取額等)の提供を受け、それを税務当局間で自動交換する取り組みが始まります。これにより海外における資金の流れをかなり捕捉しやすくなるでしょう。

多国籍企業の事業概況等についても当局間の情報交換が進む

さらに連結総収入が750万ユーロ(日本円換算1000億円以上)の企業グループは、グループ企業が存在する各国における売上、利益、納税額について、国別報告書という共通様式で報告するとともに、グループ全体の事業概況についても事業概況報告書(マスターファイル)という形式で税務当局に提出することになります。

これらの文書は税務当局間で共有されますので、今後は海外子会社の税務当局もグループ全体の事業概況、利益水準、納税額を把握することができるようになります。税務当局はこれらの情報をデータベース化していくと思いますので、自社グループは1000億円未満であっても、同業他社の利益水準を各国の税務当局が把握するようになることを認識しておきましょう。

企業側も情報のキャッチアップを

海外に進出する企業が増える傾向は今後も変わらないでしょう。このことは税務当局が国際課税に対するルールを強化する流れも変わらないことを意味しています。企業サイドとしても国際課税に適切に対応できる体制を整えていかなければなりません。

「税制の穴をついて課税逃れをしてやろう」という意図はないと思いますが、知識不足による税金の追加的負担や不測の追徴課税、手続きモレなどは容易に起こり得ることです。情報のキャッチアップを常に行い、グローバル企業としてのレベルを上げていきましょう。

最後に「ミニワーク」をご提案します。ぜひ社内の皆さんと一緒に考えてみて下さい。

❝ミニワーク❞
「御社の国際税務に関する情報源は何でしょうか?国際税務に関して疑問がわいた時、どのように解決するのでしょうか?」

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