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移転価格対策に難しい能力や特別なスキルは不要 | 押方移転価格会計事務所

移転価格税制 難しい

移転価格税制は難しいというイメージがあるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。私は移転価格税制が他の税制より特別難しいとは思いません。

確かに移転価格税制だけで使用される用語や考え方はあります。ですので一定の勉強は必要ですが、それは他の税制や会計、原価計算なども同様です。説明のされ方が悪いだけで、理論的・技術的な点に関してはシンプルな税制だと思います。求められるスキルは、連結会計や連結納税の方が高度だといえるでしょう。

「妥当な取引価格」とは何か

資本関係のある外国企業との取引価格を自由にコントロールされると税収が減る怖れがあります。そこで自国の税収を確保するために導入されたルールが移転価格税制です。

ですが絶対的な取引価格というものはありません。そこで資本関係のない第三者との取引を拠り所にして相対的な取引価格を出そうとします。

これは、いわゆる「相場」です。スーツの価格にせよ、時計の価格にせよ、高いか安いかを判断できるのは自分の中に相場感があるからです。海外子会社との取引についても、相場を把握することにより妥当かどうかを判断するということです。

相場を把握する「パターン」

相場の把握の仕方には、いくつかのパターンがあります。

①取引価格の相場を直接把握
②売上総利益率(粗利率)の相場を把握
③営業利益率の相場を把握

①は第三者間の取引価格を直接把握する方法です。最も強力に独立企業間価格を証明できる方法といっていいでしょう。独立価格比準法(CUP法)がこれに該当します。

②は第三者間取引における売上総利益率の相場を把握する方法です。類似取引を行っている企業の粗利率が30%であれば、海外子会社との取引も30%にしておくということです。再販売価格基準法(RP法)と原価基準法(CP法)がこれに該当します。

③は第三者間取引における営業利益率の相場を把握する方法です。①や②の方法は高い証明力がある反面、そのような高い比較可能性をもった取引を見つけることは容易ではありません。

そこで比較可能性の要件を緩めて、海外子会社(または親会社)が特別な機能やリスクを負っていないオーソドックスな企業であるならば、企業データベースから見つけてきた類似企業の営業利益率の相場を使うことが認められました。これが取引単位営業利益法(TNMM)です。

相場を把握できない場合

ですが、どこまで比較可能性を緩めても「相場」を把握することができない場合もあります。

例えば、寡占状態のマーケットで同業他社も親子間貿易を行っていて参考データが存在しない場合や、親会社も子会社も独自のユニークな役割を果たしているので、比較対象となる企業がない場合です。

このような場合は仕方がないので、「何らかの分割ファクター」で親子の利益を分割します。これが利益分割法(PS法)です。分割ファクターには研究開発費や販管費など、利益と連動すると考えられるものを使用しますが、必ず主観が入りますので、議論を重ねて落としどころを探すしかありません。

価格はもともとあいまいなもの

繰り返しになりますが、取引価格に絶対はありません。第三者間取引であっても、価格はあいまいでありグレーです。絶対的な答えはないのですから、移転価格税制の考え方に沿った形の「妥当な価格」を主張するしかありません。

数千万円かけて事前確認(APA)を取得しない限り、移転価格リスクはゼロにはなりませんが、実務対応をしっかりすれば「ほぼ大丈夫」というレベルにまでは持っていくことができます。

それは他の税制も同じです。税務調査で指摘ゼロにはならないでしょう。会計監査も虚偽記載のリスクをゼロにしている訳ではありません。「概ねOK」で動いているのが実務です。

移転価格税制は理論的に特別難しいものではありませんが、追徴を受けた場合の金額が大きくなるという特徴があります。何の手立ても行っていない方は、苦手意識を持たずに対策を始めてみてはいかがでしょうか。

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