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合弁設立の海外子会社について | 押方移転価格会計事務所

移転価格税制 合弁企業

ある企業の事例で、合弁出資の海外子会社があり、その子会社から商品を高値で購入せざるを得ない(合弁先が独占販売権を持っているため)というケースがありました。

結果として取引単位営業利益法では説明が難しいほど高い営業利益率になっていたのですが、この記事では合弁設立子会社についての移転価格税制上の考え方について書きたいと思います。

移転価格税制は、国外関連者(海外子会社)との取引に対して適用される

国外関連者になるかどうかの判断基準は「出資比率50%以上」ですので、50%出資の合弁子会社も基本的には国外関連者に該当します。また50%以下の場合であっても、日本本社の役員が兼務している場合などは実質判定により国外関連者に該当することがあります。

そのため、合弁設立の海外子会社との取引にも移転価格税制は適用されることになります。

移転価格税制は「身内びいき」を防止するためのルール

移転価格税制のもともとの趣旨は、「海外子会社に対しては支配力があるため、取引価格をコントロールすることにより税収が減ることを防止しなければならない」ということです。

資本関係のない第三者と同様の条件で取引をしていないのであれば、独立企業間価格で取引を行ったものとみなして、法人税の金額を再計算することになります。

合弁設立企業の場合、支配しているとはいえない場合がある

ところが合弁設立の海外子会社の場合は、もう一方の出資者との関係がありますので、取引価格を自由にコントロールできないことがあります。このことについては、移転価格事務運営要領3-2において、次のような考慮規定が設けられています。

「国外関連取引に係る対価の額が当該国外関連取引に係る取引条件等の交渉において決定された過程等について、次の点も考慮の上、十分検討する。

ロ 法人又は国外関連者が複数の者の共同出資により設立されたものである場合には、その出資者など国外関連取引の当事者以外の者が当該国外関連取引に係る取引条件等の交渉の当事者となる場合があること。また、当該交渉において独立企業原則を考慮した交渉が行われる場合があること。」

しかしながら同時に、

「(注) 国外関連取引に係る対価の額が厳しい価格交渉によって決定されたという事実、国外関連取引の当事者以外の者が当該国外関連取引に係る取引条件等の交渉の当事者となっている事実又は国外関連取引に係る契約の当事者に法人及び国外関連者以外の者が含まれているという事実のみでは、当該国外関連取引が非関連者間取引と同様の条件で行われた根拠とはならないことに留意する。」

という注意書きもあります。平たく言うと、合弁設立の場合は独立企業間と同様の交渉が行われる場合もあることは承知しているが、そう簡単には認めませんよということです。

結局は実質判断

結局のところ、合弁設立子会社との取引が独立企業間と同様であることを十分なエビデンス(もう一方の出資者が独占販売権を握っていることがわかる契約書など)をもって説明できるかどうかにかかっています。

説明する自信がない場合は、他の海外子会社と同様の移転価格計算を行うことが望ましいでしょう。50%出資子会社との取引に対する更正事例も複数ありますので、判断は慎重にお願いします。

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