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現地法人との取引に適用される2つの特別ルール | 押方移転価格

移転価格税制 特別ルール

親会社と海外子会社は様々な取引を行っています。棚卸資産の販売、出向者の派遣、資金の貸し付けなどが一般的です。親会社と海外子会社との間には支配従属関係があることが通常ですので、これらの取引を自由に認めると、本来であれば日本の税収となるべき収益(所得)が海外子会社側に移ってしまうことも考えられます。

このことを防止するために、法人税法(正確には租税特別措置法)では2つの特別ルールを設けています。

1.海外子会社への寄付金は全額損金不算入とする
2.海外子会社との取引に移転価格税制を適用する

寄付金の全額損金不算入

企業が支払う寄付金は通常、一定の損金算入可能枠が設けられています。国や地方自治体への寄付は全額損金になりますし、それ以外の寄付金も資本金や所得の金額に応じて一部は損金に算入することが可能です。

ですが海外子会社への寄付金については、損金算入可能枠を設けず全額を損金不算入として取り扱うことになっています。

そのため海外子会社への出張旅費や出向者負担金が寄付金認定を受けた場合は、その全額が所得に加算されることになります。

移転価格税制の適用対象

また海外子会社との取引に対しては移転価格税制が適用されることになっています。

つまり、海外子会社との取引において独立企業間価格より低い価格で販売した場合、または独立企業間価格より高い価格で購入した場合は、独立企業間価格で取引を行ったものとみなされることになります。

根本的な目的は同じ

これら2つのルールが意図するところはどちらも同じです。つまり、海外にいる身内企業との取引を恣意的にコントロールすることによって日本の税収が減少することを防止するという趣旨です。

子会社支援を行ってはいけないということではなく、子会社支援による負担額の損金算入を認めないということです。

身内企業との取引は自由にできるはずだという根本的な疑いがありますので、このような特別ルールが設けられています。

なお、この記事では一般用語である「海外子会社」と表現していますが、税法上の正式名称は「国外関連者」です。国外関連者の定義については、「国外関連者とは」をご確認下さい。

関連記事⇒「兄弟会社と孫会社も移転価格税制の適用対象」

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