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検証対象者を機能・リスクが単純な方にする理由 | 押方移転価格

検証対象 移転価格

独立企業間価格算定方法のひとつである取引単位営業利益法や再販売価格基準法は、片側検証の分析手法といわれています。これは日本本社と海外子会社のどちらか一方の営業利益率や売上高総利益率を検証するという意味です。

日本本社と海外子会社のどちらを検証対象とするかの判断基準ですが、親子間取引において果たしている機能と負っているリスクが相対的に単純な方とされています。

これは2017年6月に国税庁から発表された「移転価格ガイドブック」の56ページにも明記されていることですが、その理由についてお伝えしたいと思います。

関連記事:「比較可能性は計算方法決定時の最重要ポイント」

「比較可能性」を確保するため

親子間取引を独立企業間価格で行っていたかどうかを検証したいのですが、絶対的に正しい価格は誰にもわかりませんので、移転価格税制においては第三者同士の取引で成立している価格と比較するというアプローチを採用しています。

十分な比較可能性を有する第三者間取引(これを比較対象取引といいます)の利益水準が親子間取引における利益水準と同程度であれば、親子間取引は独立企業間価格で行われたと説明できるということです。

比較可能性を確保しようとする時、果たしている機能と負っているリスクが単純な側であれば、同じような機能とリスクを負担している企業を企業データベース等からみつけることができる可能性があります。

一方、複雑な機能を有し大きなリスクを負っている側の比較対象取引をみつけることは困難です。多額の研究開発費を投じて開発し、大規模な設備投資を行って製造活動を行っているような企業はオンリーワンというべき存在だからです。

つまり機能・リスクが単純であれば十分な比較可能性をもった取引をみつけやすいと考えられるため、機能・リスクが単純な側を検証対象とするということです。

必ずしも海外子会社が検証対象になるとは限らない

日本本社と海外子会社のどちらを検証対象とするかは、親子間取引における機能・リスクを分析した結果によりますので、必ずしも海外子会社が検証対象になるとは限りません。

例えば、日本本社が500名の会社で海外子会社が50名である場合、会社全体としては日本本社の方が複雑な機能を有しており、かつ大きなリスクを負っていると思われますが、親子間取引に限定すると逆になることもあり得ます。

日本本社は海外子会社の販売窓口となっているだけで、製品自体はエンドユーザーに直送され、伝票処理をしている人が数名いるのみという場合、果たしている機能と負っているリスクは明らかに日本本社の方が単純です。

このような場合は日本本社を検証対象の当事者とし、親子間取引における日本本社の利益水準を検証することになります。

会社の規模が大きいという表面的な理由で判断するのではなく、機能リスク分析をしっかり行って実質的な検証を行うことが重要です。

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