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片側検証の取引単位営業利益法、両側検証の利益分割法 | 押方移転価格

移転価格税制 片側検証 両側検証

移転価格税制では、独立企業間価格の算定方法を大きく分けて下記の5つの中から選択することになっています。(最適法ルール)

・独立価格比準法
・再販売価格基準法
・原価基準法
・取引単位営業利益法
・利益分割法

これは様々な商品・製品、取引形態、市場環境がある中で、絶対的にベストな独立企業間価格算定方法を1つに決めることができないことを意味しています。

つまりどの方法にも一長一短があるということです。例えば独立価格比準法は、最も説明力の強い計算方法と言われていますが、比較対象取引の選定が非常に難しいという短所を抱えています。

独立価格比準法と、再販売価格基準法、原価基準法を合わせて基本三法といいますが、いずれも比較対象取引の選定がネックとなり適用できないケースが多いです。

そのため実務上は、取引単位営業利益法か利益分割法に落ち着くことが多いですが、やはりそれぞれに一長一短があります。

関連記事:「寄与度利益分割法が適切な場合」

取引単位営業利益法は片側しか検証しない

取引単位営業利益法は親会社と海外子会社のうち、果たしている機能やリスクが限定的な側の営業利益率を類似企業の営業利益率と比較する方法です。

多くの場合は海外子会社側を検証対象とすることになりますが、この場合、親会社の営業利益率については名目的には無視されます。

つまり海外子会社の営業利益率が一定レンジ内に入っていれば、親会社の利益率が非常に高くても、あるいは赤字であっても関係ないということです。

正式に認められている方法ですのでそれで構わないのですが、海外子会社の利益率を一定範囲に保つために親会社が赤字を出さざるを得なくなることもありますので、経営的にも重要な問題になる可能性があるところです。

利益分割法は両側検証

それに対して利益分割法は、親会社と子会社の合算利益を何らかの要因で分割する方法ですので、片側検証という問題はクリアすることができます。

ですが今度は、何の要因で分割するのかという問題が起きます。研究開発費や販管費の金額などを分割ファクターとするのですが、ここには必ず主観が入りますので、親子会社間同士だけでなく、両国の当局とも見解の相違が起きやすい部分です。

計算方法の選択は総合判断

価格というものはそもそも絶対的なものではありませんので、どのように説明するのかスタンスを決めるしかないのですが、独立企業間価格算定方法を決めるときは税務当局に対する説明力だけでなく、海外子会社との調整や実務的な手間などについても総合的に考慮することが望まれます。

一度決めた方法も永遠に同じではなく、事業環境の変化に応じて変更することもあり得ます。特に今後は税務当局間で情報共有が進みますので、日本側の利益水準を知った海外子会社側の税務当局が「子会社の貢献が過少に評価されている」として、(取引単位営業利益法ではなく)利益分割法をベストな方法として選定してくる可能性もゼロではありません。(要は税金の取り合いです。)

やはり最新情報を常にキャッチアップしておくことが大事だと思います。

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