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不確かな移転価格税制における「確か」なもの | 押方移転価格会計事務所

移転価格税制においては資本関係のない第三者同士でも成立する価格(独立企業間価格)で取引しなさいと言われます。

ですが総論は賛成としても、具体的に何を根拠に独立企業間価格といえるのかは自信を持ちにくいところではないでしょうか。

そんな中、ほとんど唯一といっていいほど確かな根拠といえるものがあります。

それは「コスト」です。

「海外子会社支援に要したコストが100万円だから子会社に100万円請求した(あるいは120万円請求した)」と、コストを根拠に取引価格を決めると非常に説得力があります。

逆にコストの集計がないと「結構大変だったので、100万円請求した」などとなりかねず、いかにも頼りなげです。

コスト差による価格差は当然

あるいは海外子会社が現地の第三者に売る場合と日本本社に売る場合の販売価格に差がある場合において、「両取引には輸送コストと保険料にこれだけの差がある。だから、販売価格はこうなったのだ」と、価格差の大部分がコスト差だと説明できれば誰も文句はいえません。

輸送コストや保険料など明白なものだけではなく、現地向けは少品種大ロットで手間なしであるのに比して、日本本社向けは多品種小ロットで管理コストがかかる、エンドユーザーの要求が細かいので作業工程が多いなど、外部の人間にはわかりにくいコスト差も考慮すべきでしょう。

さらには子会社もビジネスですので、コスト差だけではなく、手間に見合った利益を上乗せするのも当然といえます。

いろいろ応用できる

サービスや棚卸資産取引だけでなく、ロイヤリティにも無形資産獲得に要したコストを根拠とする方法がありますし、デフォルトによる期待損失というコストを親子ローン金利や債務保証料の算定根拠に使うこともあります。

また最近の判決では残余利益分割法における残余利益の金額を、無形資産形成に要したコストだけでなく(超過)減価償却費なども加えた比率で配分する方法が認められています。

要するに「これだけのコストがかかっているのだから、親子間の取引価格はこうなるんだ」という主張は覆されにくいのです。

一般的な「コスト意識」とは違う意味の「コスト意識」をもって親子間取引をみてみるとうまく説明できることがあるかもしれません。

<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)

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