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比較対象企業は定量基準と定性基準で絞り込む | 押方移転価格会計事務所

移転価格 定量基準 定性基準 比較可能性

移転価格分析を行う時は、日本本社または海外子会社と十分な比較可能性を有する企業(比較対象企業)を見つける作業を行うことが多いです。

有価証券報告書等の公開資料から自力で財務データを調べることも不可能ではありませんが、海外の財務データが必要になることも多いので、世界中の企業の財務データが収録されたデータベースを使用することが一般的です。

データベースには非常に多くの企業が収録されていますので、定量基準と定性基準の2つの基準を使って絞り込み作業を行います。

定量基準による絞り込み

最初に定量基準を使って、ある程度の企業数になるまで絞り込みを行います。定量基準の一例には次があります。

・国と地域
・産業分類(米国のSICコード別分類)
・製造業、卸売、小売の区分
・他の企業に50%以上株式を所有されている企業は除外
・過去連続で営業赤字の企業は除外
・売上が10倍以上または10分の1以下の企業は除外
・未上場企業は除外
・研究開発費比率が高い企業は除外

これらはワンパターンで決めることができるものではありません。財務データが取りにくい国に限定すると抽出結果がほとんど0件になったり、反対に抽出企業数が多すぎるといったことが起こるからです。

定性基準による絞り込み

定量基準によって比較対象企業の候補が選定されたら、次は定性基準による絞り込みを行います。定性基準とはその名の通り、定性的な情報によって比較可能性の高い企業を選ぶということです。

データベースに記載されている情報、WEBサイト、子会社へのヒアリング等のあらゆる情報を駆使して、製品の類似性、市場の同一性、機能・リスクの類似性、重要な無形資産の有無等から比較対象企業を選んでいきます。

瓜二つの企業は存在しませんので、どうしてもある程度の違和感が残るものですが、それでも十分な比較可能性があると判断できる企業を5~15社ほど選ぶことになります。

そしてそれらの企業の利益率レンジ(一般的には複数年度の加重平均営業利益率)を算定し、上位25%と下位25%を除外した真ん中の50%部分(四分位レンジ)を独立企業間価格レンジとして採用することが多いです。

国税庁は上位25%と下位25%を切り捨てないフルレンジを独立企業間価格レンジとする方針ですが、実務的には多くの企業で四分位レンジが使用されています。

比較対象企業の選定は主観が入りやすい部分ですので、選定過程に関するエビデンスを残しておき、説得力のある説明ができるように理論武装しておくことが重要です。

<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)

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