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申告漏れや所得隠しと報道されることによる信用低下が怖い | 押方移転価格

移転価格 申告漏れ 所得隠し 信用

上場企業が移転価格課税を受けた場合、インターネットのニュースや新聞で「〇〇株式会社が中国子会社との取引に関して△億円の申告漏れ」などと報道されることがあります。

最近も「移転価格課税による更正見込みが高くなったので、決算で未払計上した」という上場企業のニュースがありました。

関連記事⇒「移転価格課税よる新聞報道やニュースが減っている理由」

意図的な租税回避ではない

一般的に日系企業は海外子会社を使った節税スキームには消極的です。

移転価格報道が行われた企業も租税回避をしようとする意図はなく、単に移転価格対策が不十分だった、あるいは対策はしていたが税務当局との見解の相違があったということだと思います。

ですが一般の人はそのようには解釈しないでしょう。

「あの会社は中国子会社を使って脱税していたのか」
「危ない取引をしているみたいだから、転職するのは止めておこう」

と考えるのが普通だと思います。

お金よりも企業イメージを損なうことの方が怖ろしい

そういう意味では推定課税を受けることによる金銭的支出よりも、コンプライアンスに不備がある企業というイメージが広がってしまうことの方が怖ろしいといえるでしょう。

税法も法律ですので、移転価格課税を受けたということは移転価格税制という法律に違反したということになります。推定課税は法律違反に対する一種のペナルティです。

ある銀行員が「移転価格はコンプライアンスの問題になるんですよね・・」といっていましたので、移転価格課税を受けた場合は銀行からの評価が下がることも考えられます。

移転価格ポリシーを構築し、海外子会社と独立企業間価格で取引をすることは、国際的二重課税を防ぐだけでなく、企業イメージを守るためにも有効だということです。

国際課税への対応レベルに上場・未上場は関係ない

当事務所のお客様は上場企業と未上場企業が半々ぐらいなのですが、移転価格を含む国際課税への対応レベルは、上場・未上場の別や企業規模はあまり(というより全く)関係ないと感じています。

会計に関しては、上場と未上場の違いは歴然です。

監査法人の監査をクリアしなければ上場廃止になりますので、上場企業は会計基準に準拠した決算を行うことが強制されるからです。

ですが国際税務については監査法人もチェックしませんので、各社各様です。

上場していて、かなり大きな企業なのに国際課税はまるで弱い企業もありますし、未上場で中小企業規模なのに、驚くほどしっかり対応できている企業もあります。

これは企業の社風、端的にいえば管理部門トップの意向による違いだと思います。

経理部長などが音頭をとって社内勉強会等を行っている企業はレベルが高く、そうでなければ勉強する機会もないということなのでしょう。

報道されるかどうかはさておき、今後もグローバルにビジネスを行っていくのですから、管理部門トップが国際課税に対する教育環境を整えることが重要なのではないでしょうか。

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