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事業計画を立てる時は、移転価格税制も考慮に入れよう | 押方移転価格会計事務所

移転価格税制 事業計画

新しく海外子会社を設立する時は通常、3年から5年程度の事業計画を立案します。

「3年後の単年黒字化を目指す」ということで、

1年目:売上=50万ドル  利益=△50万ドル
2年目:売上=100万ドル 利益=△20万ドル
3年目:売上=200万ドル 利益=+10万ドル

というような計画が立てられると思いますが、この計画を作る時に移転価格や寄付金リスクは考慮されているでしょうか。

新規設立時には、親会社から相当な支援が行われます。出張して技術支援や営業支援も行いますし、子会社の代わりに広告宣伝をおこなったり、特別プライスで商品を販売することもあります。

これらが「経済的合理性のない子会社支援」と判断された場合は、寄付金として否認される可能性がありますので注意が必要です。現実的には何も支援しない訳にはいかないと思いますが、否認リスクを少しでも減らすために何ができるでしょうか。

「独立した第三者に対しても同様の支援を行う」と説明できるかどうか

この点について、独立した第三者に対しても同様の支援を行うと説明できるのであれば必要経費として認められる可能性が高くなります。移転価格税制は独立企業間原則が基本です。資本関係のない独立した第三者に対しても同じことをするのであれば、移転価格上の問題はないことになります。

資本関係のない第三者であっても、「市場開拓のために最初の2年間は特別価格で販売する」といったことはあり得ます。ですが支援するにしても一定の限度はあるはずですし、事業が軌道に乗った後は支援した分を上回るリターンがなければ経済的合理性があるとはいえません。

「軌道に乗った後はこれだけの利益が見込めるから、設立時にはここまで支援する」ということをうまく事業計画で説明できていれば、子会社への寄付行為だと言われる可能性は低くなるでしょう。

このような経営計画は経理部門だけでは作成できません。日本本社の経営陣や子会社のトップにも移転価格税制について理解していただくように働きかけていきましょう。

海外子会社側の移転価格リスクも考えておく

事業計画策定時には、海外子会社側の移転価格リスクも考える必要があります。多額の追徴を受けてしまうと全社的な戦略にも影響を及ぼしかねません。特に移転価格調査の厳しい国に子会社を作る場合は注意が必要です。

海外子会社の利益率は低い場合は海外子会社側のリスクが高く、海外子会社の利益率が高くなってくると、今度は日本側のリスクが高くなります。

国と国の税金の取り合いですので難しい問題ですが、最終的には海外子会社の利益率を一定のレンジ内に収めるように管理していくことになると思います。

関連記事:移転価格税制は親子間で利害が対立する

<この記事を書いた人>
押方移転価格会計事務所 押方新一(公認会計士・税理士)

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